その一杯は、二度とない出会いから

今日、出会うお客様は今日だけの人

キッチンカーで働いていると、同じ場所に立っていても、そこに来てくださる方は毎日違います。

昨日会った方に今日また会えるとは限らない。むしろ、そんな偶然のほうが少ないのかもしれません。

だからこそ、目の前で一杯のコーヒーを待ってくださっているその時間は、二度と戻ってこない特別な時間なのだと、いつも思っています。

天気も、気分も、会話の内容も、すべてがその日限りのもの。同じ一杯は、二つとしてないのです。

一杯に込めるのは、味だけじゃない

豆を挽く音、蒸らしの香り、お湯を注ぐ手の動き。

一杯のコーヒーができるまでには、いくつもの小さな時間が積み重なっています。

その時間の中で、私はいつも「今日はどんな一日でしたか」と、心の中で問いかけながらドリップしています。

言葉を交わさなくても、カップを渡す瞬間に、その日の疲れや喜びが少しでも和らげばいい。

味はもちろん大切ですが、それ以上に、その一杯を通して「誰かと今日を分かち合えた」という実感を、お客様にも自分にも残したいのです。

一期一会は、待つことでは生まれない

「一期一会」という言葉は、静かに待っているだけでは意味を持ちません。

自分から出向き、その日その場所で、目の前の人と向き合って初めて生まれるものだと感じています。

キッチンカーという仕事を選んだ理由のひとつも、ここにあります。

決まった店舗で待つのではなく、色々な町へ、色々な人のもとへ、自分から会いに行きたかった。

浜松、磐田、掛川、袋井——今日はどの町で、どんな出会いがあるだろう。そう考えながらハンドルを握る朝は、いつも少しだけ心が弾みます。

二度とない今日を、一杯に

同じ場所、同じメニューでも、今日という日はもう二度と来ません。

だからこそ、私は今日出会うすべての方に、今日だけの一杯を丁寧に淹れたいと思っています。

派手さはなくても、静かに、誠実に。

その積み重ねが、いつかまた誰かの「また会いたい」につながっていくのだと信じています。

今日も、どこかの町で、あなたとの一杯をお淹れできますように。

自家焙煎コーヒーライフ/ライフさん
ライフさんのブログ投稿日:火曜日&木曜日20時

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